=シルクロード約9千キロを走破=
国民栄誉賞を受けた世界的冒険家、故植村直己さんの業績をたたえ創設された「植村直己冒険賞」の第6回受賞者に、シルクロード約9300キロを走破した山梨県在住のランナー、中山嘉太郎さん(44)が選ばれた。12日、東京都内で受賞会見に臨んだ中山さんは「何事も第一歩を踏み出すのが大事。評価していただいてとてもうれしい」などと喜びを語った。中山さんには6月、植村さんの出身地の兵庫県日高町で行われる授賞式で副賞100万円とメダルが贈られる。
トライアスロンなどの実績がある中山さんは2000年5月、「シルクロードで自分を試したい」と、勤めていたメーカーを退社。翌月、中国・西安―ウルムチ間約2600キロを走破した。いったん帰国し、南米のアンデス高地などを走った後、翌年6月再びウルムチへ。同年12月にトルコ・イスタンブールに着くまでの152日間で、約6700キロを走破した。
しゃく熱の砂漠や雪の降り積もった山道を、野宿したり、地元の家に泊めてもらいながら走り続けたという中山さんは、道中を共にした運動靴を手に「会社を辞める時は悩んだが、後で悔いを残さないためにぜひやってみたかった」と振り返った。
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