開場から1カ月を迎え、大勢の観光客らで連日にぎわう東京・豊洲市場(江東区)。すし店などが大盛況となっている一方、水産卸売場の見学は2階からに限られ、マグロなど1階の売り場に入れないため、見学者から「物足りない」といった声が出ている。
同市場では、水産仲卸売場棟を中心に約40軒の飲食店が営業する。人気のすし店では、築地同様に3時間以上待つことも珍しくない。築地に何度も足を運んだという観光客は、「何時間でも待つつもりで来た」と話し、目当ての店ですしを食べて満足げだった。
築地市場(中央区)で最も長い行列ができるすし店「寿司大」の漆原訓店長は「開場前は不安だったが、順調なスタートを切れてほっとしている。築地に来てくれていたお客さんも多く、このにぎわいが続くよう頑張りたい」と意気込んでいる。
飲食店街から水産卸売場棟につながる通路を進むと、同棟2階からガラス越しに1階のマグロや鮮魚の売り場を見ることができる。無料でしかも申請などは必要なく、築地のように「ターレ」が近くを横切ることもないため、安心して見学できる。
ただ、上の階から見下ろす売り場見学は、競りの始まる合図の鐘の音や、競り人の威勢のいい声などは聞こえない。見学者からは「大量のマグロが並ぶ光景は圧巻だが、売り場との距離が遠く、臨場感がなくなったのが残念」と不満の声が聞かれる。
築地で外国人観光客から大好評だったマグロの競り見学は、豊洲で来年1月15日から開始される。間近でマグロ取引を見てもらおうと、売り場に隣接した場所に、少し上部が空いたガラス張りの見学エリアを設置。都の担当者は「市場独特の音など、雰囲気を感じてもらえるのではないか」と話している。(2018年11月10日配信)
〔写真〕開場直後から長い列ができ、盛況ぶりを見せるすし店などの飲食店(写真上)と、物足りなさを感じる観光客もいる2階からガラス越しに見下ろすマグロ売り場の見学=8日、東京都江東区の豊洲市場
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