稀勢の里 苦闘の日々

207キロ相手に必死の寄り

 ◆得意の左四つで苦戦

  ◇2018年秋場所4日目(9月12日、東京・両国国技館)◇
 やはり今の稀勢の里に、合口の良さは関係なかった。過去11戦全勝の魁聖を約1分かけて退け、「まあ、しっかりやりました」。いつものように淡々と振り返ったが、風呂から上がっても大粒の汗が止まらなかった。
 左を差し勝って、寄り立てたものの相手は207キロと重い。残されて再び土俵中央。先に上手を与えたが腰を振って切ると、左からすくって、ようやく右上手を引いた。そこから頭もつけての必死の寄りで決着をつけた。
 土俵下の藤島審判長(元大関武双山)は、逆転勝ちだった2、3日目と比べ、「きょうはしのいで自分の形になって勝った」と評価。何とか白星を並べている稀勢の里は、「一日一番、しっかり集中して、あしたもやっていきたい」と気合を入れ直した。(運動部)
(2018.9.12配信)

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