角界「異名」列伝 ウルフの時代

「ウルフ」

 61歳の若さで亡くなった元横綱千代の富士の九重親方は現役時代、「ウルフ」のニックネームでも知られました。まだまげが結えない頃、ざんばら髪で精かんな顔をした千代の富士を見た師匠(元横綱北の富士)が、「オオカミみたいだな」と言ったのがきっかけだったそうです。
 角界には他にも多彩なニックネームがあり、古くは「角聖」常陸山、「潜航艇」岩風、「褐色の弾丸」房錦、色白の肌を紅潮させてリズミカルな相撲を取った「桜色の音楽」照国など、秀逸な異名が数多く残っています。動物の名がつく力士は強くなるとも言われ、名横綱栃錦は「マムシ」。ライバルの横綱初代若乃花は「土俵の鬼」と呼ばれました。
 ここでは、千代の富士の対戦相手の中から、ニックネームとともに親しまれた力士たちを挙げてみました。世相を反映した異名もあります。懐かしいしこ名とともに、千代の富士の時代を振り返ってみてください。(改名歴のある力士は最も代表的なしこ名で表記。番付は最高位)

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