車いすバスケットボール界に新星が現れた。長崎県の高校2年生、16歳の鳥海連志。アジア・オセアニア選手権で日本代表に抜てきされ、リオデジャネイロ・パラリンピック出場権獲得に貢献した。「リオのメンバーに入りたい。来年までにドリブル、シュートなどすべてのレベルを高めていきたい」と闘志を燃やしている。
鳥海は先天性の上下肢障害のため両足がなく、手の指も少ない。しかし、中学1年の時、地元の佐世保バスケットボールクラブで車いすバスケを体験し、人生が変わった。最初は体が動かず、「どうして自分はうまくできないんだろう」と生来の負けん気が頭をもたげ、熱中するようになった。
持ち味は非凡なスピードを生かしたディフェンス力。車いすを素早く操作してこぼれ球を拾ったり、相手ゴールに近い位置でボールを奪い、味方の速攻につなげたり、ひらめきあふれる動きで試合をかき回す。
地元長崎県代表で出場した全国障害者スポーツ大会ではフリースローを何度も外し、「確率は上がっているが、まだまだ」と唇をかんだ。課題を克服し、5年後の東京パラリンピックを迎えるころには、日本代表の大黒柱に成長しているかもしれない。(2015年11月4日)
話題のニュース
会員限定