フランス43―31(前半10―17)ニュージーランド
圧倒的に不利とみられていたフランスが、無心で優勝候補のニュージーランドに向かっていった。スクレラ監督は「たとえ勝つチャンスが10回に1度でも、それを信じて戦う」と話したが、フィフティーンの闘志はそれ以上だった。
反則覚悟の鋭い出足で、破壊力のあるニュージーランドのFWに勢いを与えない。後半4分、怪物WTBロムーに2トライ目を許して14点差を付けられても、士気は少しも衰えなかった。
フランスは、SOラメゾンの連続DGなどで反撃して2点差。15分にはラメゾンのパントを左WTBのドミニシがキャッチし、そのまま逆転トライした。その後も戻りの鈍い相手防御の裏に、ラメゾンが狙い澄ましたようにキック。その球を取る計算通りの攻めで2トライを重ね、突き放した。
今大会は、予選2戦目からSOのT・カスタニェードが戦線離脱。アルゼンチンとの準々決勝でようやく本来の展開ラグビーを取り戻すなど、前回3位のチームも準決勝までの道のりは平たんではなかった。ニュージーランドにも、6月に7―54で完敗しており、見事な番狂わせだった。
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