まず、他のメジャー大会と違い、毎年同じコースが舞台となる点だ。毎年同じ会場で争われるから、熱心なファンはコースのことをよく知っている。ゴルフは他の選手と戦うという以上に、選手たちにとって、まずはコースとの戦いだ。だから見る者にとっても、コースのことをよりよく知っている方が楽しみも深まる。
毎年、同じコースを舞台にしているから「歴史」も濃密になる。「このホールは何年に、誰がどんなプレーをした場所か」。観戦者や選手たちが熟知しているほど、現在のプレーに歴史が積み重なって勝負や観戦の面白みは増す。
そして、その舞台となるコースがまるで庭園のように美しい。ツツジなどの花が咲き乱れ、整備の行き届いたグリーンやフェアウエーの緑は鮮やか。バンカーを形作る白い砂と、周囲の緑とのコントラストがまぶしい。後半インの11、12、13、15、16番では、クリークや池が鮮やかなアクセントを加え、鏡のようになった水面には周囲の木々や空が映し出されている。ゴルファーなら誰でも、一度は訪れてプレーしたいと憧れるコースだ。
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