〔特集〕東日本大震災・関連情報

大震災でなぜ円高?



 円相場が戦後最高値を更新し、17日の海外市場で一時1ドル=76円台前半まで急伸した。東日本大震災による打撃に加え、東京電力福島第1原発の事故に対する不安も高まる中、「国力の鏡」とされる外国為替相場で、なぜ円が買われるのかをQ&A方式でまとめた。

 Q 被災者に対する保険金の支払いが円高の原因と聞いたのだけど。

 A 生損保各社が契約者に保険金を支払うためには、多額の現金を円で用意しないといけない。契約者から受け取った保険料の一部は海外の株式や債券で運用しているから、これらを売却して円に換えるとの見方が強まったんだ。

 Q 災害はいつ起こるか分からないのに保険金を準備していないの。

 A いや、実は用意しているんだ。ある生保は「現金は潤沢で(円建ての)国債を兆円単位で保有している」と説明しているし、与謝野馨経済財政担当相も「生損保に確認しても(円に換える動きは)一切ない」と話している。阪神大震災でも同様の見方が出ていたけど、統計上確認できないんだ。

 Q じゃあ結局、なぜ円高が進んだの。

 A 投機的な売買をする海外ファンドがそういううわさが流れていることに乗じ、大量の資金を投じて円相場を動かしているらしいよ。震災の混乱で売買注文が少ないことも相場が動きやすい一因だ。

 Q 日本経済の先行きが楽観されているからではないんだね。

 A 為替相場は、買いたい投資家が多ければ上がるし、売りたい投資家が多ければ下がる。短期的には経済実態から懸け離れた値動きをするから、注意が必要だよ。(2011年3月17日配信)

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