【ワシントン時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は2010年7月25日、アフガニスタンの反政府勢力タリバンをパキスタンが支援し続けている証拠文書がネット上で大量に公開されたと伝えた。アフガン駐留米軍の文書9万点以上が内部告発サイト「ウィキリークス」に流出した。
ジョーンズ大統領補佐官(国家安全保障担当)は同日、声明を出し「機密文書の暴露は米国民や同盟国国民の生命を危険にさらし国家の安全保障を危うくする」と強く非難。ただ「こうした無責任なリークがアフガンおよびパキスタン政策に影響を与えることはない」と強調した。
同紙によると、パキスタンは年間10億ドル(約880億円)以上の支援を米国から受け取りながら、裏ではタリバンと手を握り、秘密協議を重ねている。さらに米軍を襲う武装勢力を組織し、アフガン政府高官の暗殺も企てている。
ネット上での公開に先立ち、流出文書は数週間前、同紙のほか、英紙ガーディアンや独誌シュピーゲルにも配られていたという。ウィキリークスは匿名性を守るシステムで知られ、これまでも米軍などの内部告発を公表してきている。
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