海上自衛隊のイージス艦「きりしま」から発射された海上配備型迎撃ミサイル「SM3」。標的の迎撃に成功した=ハワイ時間2010年10月28日午後5時9分、アメリカ・ハワイ沖[海上自衛隊提供]【時事通信社】
【ワシントン時事】内部告発サイト「ウィキリークス」が公表した米外交公電で、米政府が2009年9月、日米共同開発中の海上配備型の次世代迎撃ミサイル(SM3ブロック2A)の欧州への輸出解禁を日本に打診していたことが2010年11月30日、分かった。イランの弾道ミサイルの脅威に多国間で対処するために、すべての武器や関連技術の輸出を原則として禁じる武器輸出三原則の見直しを日本に迫った形だ。
公電はオバマ大統領が昨年9月に新たな欧州のミサイル防衛(MD)体制構築を発表する直前、米国務省から日本や中東などの米大使館に出された。
その中で米政府は、SM3の能力向上がイランの弾道ミサイルの脅威から欧州を防衛するために極めて有用であることを指摘するとともに、将来の北大西洋条約機構(NATO)と欧州同盟国のMD構想には、ミサイル防衛装備の「潜在的な売却」が含まれると説明。同構想にSM3ブロック2Aを含めるかどうか、「戦略的決断をするために日米で連携したい」としている。
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