特集・ウィキリークス

北デノミ、反対派特定が目的

 【ワシントン時事】北朝鮮が2009年末に行ったデノミ(通貨呼称単位の変更)の最大の目的は、金正日労働党総書記の三男正恩氏に反対する勢力の判別が最大の目的だったとの分析が、米政府に報告されていたことが2010年12月2日までに分かった。

 内部告発サイト「ウィキリークス」が公表した外交公電によると、昨年12月15日、シアー国務副次官補(東アジア・太平洋担当)は中国・瀋陽で中朝貿易関係者と会談した。公表された公電では、関係者の名前は伏せられている。

 同関係者の説明によると、正恩氏はベトナム型の経済改革を志向し、デノミの実行を主張。長男の正男氏は中国型の経済開放を望み、デノミに反対したが、金総書記が三男の計画を支持したという。

 同関係者は、デノミに反対する勢力を見れば、正恩氏の権力継承に反対する勢力を見分けることができると指摘。これが、インフレ抑制や貧富の格差解消以上に重要な理由だったと解説したと報告されている。

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