ブッシュ米政権下の国務省が2008年12月、クラスター(集束)爆弾禁止条約に同月署名したアフガニスタン政府に対し、国内での同爆弾の備蓄、移転、使用を認めさせるよう米外交官に働き掛けを命じていたことが2010年12月5日までに分かった。内部告発サイト「ウィキリークス」が公表した米外交公電で判明した
公電はキミット国務次官補名で、在アフガン大使館宛て。アフガン軍事作戦への影響を懸念していた様子がうかがえる。米国は今年8月に発効した同条約には加盟していない。
公電によると、アフガンのカルザイ大統領は条約不参加の意向を米側に伝えていたが、同国に駐留する米国などに事前相談なく方針転換して署名。これを受けて米国は、条約が加盟国と非加盟国の「軍事協力・作戦」を認めているのを根拠に、アフガン側に柔軟な対応を求めることにした。
クラスター爆弾は子爆弾が不発弾化しやすく、民間人の被害が深刻な問題となっている。
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