【香港時事】中国共産党の次期総書記就任が確実な習近平国家副主席が浙江省党委員会書記だった時期に米大使と会談した際、ハリウッドの戦争映画が好きだと話していたことが、内部告発サイト「ウィキリークス」で2010年12月6日までに公開された米外交公電で明らかになった。
2007年3月の在中国米大使館の公電によると、習氏は当時のラント駐中国大使と夕食を取りながら会談。第2次世界大戦を題材にしたハリウッドの映画を見るのが好きで、特に面白かった作品として、スティーブン・スピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」(1998年)を挙げた。
習氏は「米国人は明確な価値観を持ち、善と悪をはっきりと分ける。米国の映画では善が常に勝つ」と米国人気質を称賛し、その一方で「多くの中国人が抗日戦争(日中戦争)で死んだ」と述べた。
こうした発言から、習氏は江沢民元国家主席と同様、米中両国が第2次大戦で共に「日本軍国主義」と戦った歴史的事実を非常に重視しているとみられる。中国政界では、習氏は胡錦濤国家主席にとっては「外様」で、人脈的には江氏に近いといわれている。
また、習氏はカンフー時代劇で有名な中国の映画監督、張芸謀(チャン・イーモウ)氏を名指しで批判し、外国で人気のある中国の娯楽映画に嫌悪感を示している。
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