どう変わる?羽田空港

羽田、新国際線ターミナル開業

 羽田空港の新国際線ターミナルと4本目のD滑走路が21日、開業した。冬ダイヤに切り替わる31日には、既存のチャーター便に加え国際定期便が32年ぶりに復活。欧米・アジア17都市(11カ国・地域)への運航が来年2月までに順次始まる。羽田は、東京都心から近いことに加え、国内線で約50都市と連結する利点を生かし、24時間運営の国際拠点空港(ハブ空港)として新たな一歩を踏み出した。「アジアのハブ空港」を目指し、韓国・仁川空港などとの競争に臨む。
 この日は、北京やソウルなど4都市に向けて飛ぶ定期チャーター便の発着場所が、旧国際線ターミナルから新ターミナルに移動。東京モノレールと京浜急行電鉄の新駅も早朝に開業した。新ターミナルや各航空会社、鉄道会社などが、開業記念の行事を相次ぎ実施。日本航空では、大西賢社長が朝一番に空港で利用客を迎えたほか、稲盛和夫会長も羽田発の初便となるソウル便を祝う行事に参加した。
 新ターミナルは、予定している航空会社の定期便がすべて就航すれば、旅客機で1日50便程度が発着し、年間約700万人の利用客が見込まれる。昼間に飛ぶのはソウル(金浦)、香港、北京など5都市向けのみで、欧米やシンガポール、タイ向けなどは深夜・早朝時間帯(午後11時~午前6時)の運航となる。
 これまでは、地方都市から首都圏経由で海外に行く場合、国内線で羽田に到着後、バスや電車で1時間半前後かかる成田空港まで移動しなければならないケースがほとんどだった。今後は米国、英国、フランスなど欧米の一部も含め、羽田経由で海外まで飛べるようになる。また都心の職場で勤務した後、そのまま深夜や早朝便で海外に向かうことも可能になる。新国際線ターミナルと併せて整備されたD滑走路は、国内、国際便両方に使われる。
(2010年10月21日)

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