特集・中国海軍

念願の航空母艦

 中国海軍の念願である航空母艦が2012年9月25日、艦名を「遼寧」とすることが公表され、事実上就役した。旧ソ連製「ワリャーグ」を改修し、11年8月から試験航海を計10回実施、12年9月23日に海軍への引き渡し式が行われていた。

 ワリャーグは、旧ソ連時代にウクライナのニコライエフ造船所で建造が始まり、1988年に進水した。しかし、91年のソ連崩壊後、資金不足で作業がストップし、完成まで70~80%のところで放置されていた。98年にマカオの観光会社がカジノ付きホテルに改装するとして購入したが、回航された先は大連市のドックで、2002年から9年かけて改修工事が進めらた。

 全長約300メートル、満載排水量約6万トンのサイズで、固定翼機を18~22機搭載できると推定されている。カタパルトを装備せず、傾斜を付けた飛行甲板(スキージャンプ台)から通常型航空機を発艦させる短距離離艦方式は、オリジナルと変わらない。

 問題は推進用の機関で、旧ソ連時代の蒸気タービン4基を搭載、最大速力30ノットを出せるとの情報もあれば、低出力のディーゼルエンジンに換装されているとの説もある。短距離離艦方式の空母は、高速で航行して人為的に向かい風を発生させ、離艦する艦載機に揚力を付けさせる必要がある。艦載機はロシアのスホイSU33をコピーした殲15とみられるが、かなり大型の機体なので、空母の速力が遅い場合、離艦はできても、重量を軽くするため搭載燃料や兵器に制約が生じる可能性が高い。

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