東京都荒川区の自宅前で狙撃されて重傷を負い、文京区の日本医科大付属病院に入院中の国松孝次警察庁長官が1995年6月15日、事件から2カ月半ぶりに職場に復帰した。当面は同病院から登庁し、1日数時間程度同庁で仕事をしてから病院に戻る生活を続け、完全に回復するのを待って退院する。
国松長官は同年3月30日朝、自宅前で帽子にマスク姿の男に狙撃され、弾丸3発を腹などに撃ち込まれ重傷を負った。同病院で6時間を超す大手術を受けたが、その後急速に回復し自力歩行できるまでになった。
国松長官はこの日午前9時すぎ、防弾ガラス付きの公用車で千代田区霞が関の同庁に到着。10人を超すSPが警護する中、右手でステッキを突きながらゆっくりと庁舎に入った。この後、拍手で迎える同庁職員に笑顔で「ありがとう、ありがとう」と声を掛けながら長官室に。関口祐弘次長ら幹部約70人にあいさつし、オウム真理教をめぐる一連の捜査などの労をねぎらった後、国家公安委員会に出席した。(1995年6月15日配信。肩書き・名称、年齢はいずれも記事配信当時)
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