特集 話題騒然ファーストレディー

アルゼンチンのヒラリー

 2007年12月11日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの議事堂で大統領就任式が開かれた。前大統領はネストル・キルチネル氏。新大統領はクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル氏。世にも珍しく、夫から妻へと大統領職が民主的に引き継がれた。

 夫婦そろっての政治家、目立つ容姿、それに攻撃的な舌鋒(ぜっぽう)の鋭さから、「アルゼンチンのヒラリー(・クリントン米国務長官)」とも呼ばれる。ただ、本人はこの呼称に不満なようで、地元テレビとのインタビューで「ヒラリーは夫が大統領だったから国民的地位を築けた。それまで政治キャリアはなく、わたしとは違う」と、政治キャリアの違いを強調した。

 クリスティナさんは1953年生まれ。ラプラタ大学在学中から学生左翼活動家として鳴らし、同じ学生だったキルチネル氏と結婚。自身も地方議員から国会議員へと経験を積み、夫が大統領に就任する以前はクリスティナさんの方が知名度が高いほどだった。現在も中道左派で、米国流の自由主義経済には強い不信感を抱いている。

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