2009年11月に都内の学習院創立百周年記念会館で行われた中国オペラ「木蘭詩篇」は、日本の政界関係者の注目も集めた。オペラ芸術総監督を務める彭麗媛さん(人民解放軍総政治部歌舞団団長)が、「ポスト胡錦濤(共産党総書記・国家主席)」の最有力候補と目される習近平国家副主席夫人だからだ。習氏が主席に就任すれば彭さんはファーストレディーとなる。
彭さんは1962年生まれ。軍の文芸団体である歌舞団の団員として活躍してきた歌手で、国民的な人気を誇る。国政諮問機関の人民政治協商会議(政協)委員や中華全国青年連合会の副主席も務めてきた。
東京公演では、彭さんは公演に出演しなかったが、最後に歌手の芹洋子さんと共演し、芹さんの「四季の歌」を一緒に日本語で熱唱した。
夫人に続き、習副主席も12月に訪日した。大物ぶりに配慮し、鳩山政権が天皇陛下との会見を特例的に設定したため、「天皇の政治利用」と批判を浴びた。
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