特集　話題騒然ファーストレディー

チュニジアから金塊持ち逃げ？

大量の金塊持ち出しが報じられたベンアリ前チュニジア大統領のレイラ夫人＝２００７年１１月７日撮影【ＥＰＡ=時事】

　政変があったチュニジアで、ベンアリ前大統領の夫人が国外脱出を図った際、金塊１．５トンを持ち逃げしたもようだ。不正蓄財の疑惑も浮上している。仏紙ルモンド（電子版）などが仏大統領府筋の情報とした報じた。この金塊には６５００万ドル（約５３億６６００万円）相当の市場価値がある。
　前大統領夫人は１月１４日の脱出直前、自らチュニジア中央銀行に赴き、金の延べ棒を出すよう要求。中銀総裁は当初拒否したが、前大統領からも圧力を受け、同意せざるを得なかったという。
　チュニジアでは、各地で頻発した激しいデモや暴動を受け、ベンアリ大統領が１４日退陣し、２３年間続いた独裁体制が崩壊した。大統領夫妻はサウジアラビアに出国し、事実上亡命した。デモを繰り広げた民衆は、大統領夫妻や周辺の腐敗を非難し、「変革」を叫んでいた。（２０１１年１月１９日配信）