千葉県で起きた英国籍の英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=殺人死体遺棄事件で、死体遺棄容疑で指名手配中の市橋達也容疑者(30)の指紋が大阪府茨木市内の建設会社の社員寮から検出されたことが2009年11月9日、捜査関係者への取材で分かった。同容疑者は偽名を使い、約1年2カ月にわたって土木作業員として働いていたという。
捜査関係者や建設会社関係者によると、11月5日、千葉県警が名古屋市で整形手術を受けた後の市橋容疑者の顔写真を公開したところ、茨木市内の建設会社の関係者から「住み込みで働いていた男に似ている」との情報が寄せられた。連絡を受け、同県警などが調べたところ、社員寮から検出した指紋が同容疑者のものと一致した。
捜査関係者によると、市橋容疑者は「イノウエ・コウスケ」という偽名で約1年1カ月 建設会社関係者によると、市橋容疑者は「井上康介」という偽名で昨年8月19日から働き、当時33歳と年齢も偽っていた。今年10月8日、建設会社の上司に「1、2日休ませてほしい」と言った後、給料を受け取ると、「また帰ってくるので、使ってください」と言い残し、荷物を置いて11日朝に出掛けたまま戻らなかったという。最後に見掛けた同社社員によると、同容疑者は紙袋とリュックサックを持っていただけだった。
市橋容疑者の手取り給料は寮費などを除くと月10~15万円で、6月末ごろには行き先を告げずに出掛け、4日ほど不在になったこともあったという。会社関係者は「100万円ぐらいはためていたと思う」と話している。
市橋容疑者が同月24日に名古屋市内の美容整形外科で手術を受けた際、手術代数十万円を現金で支払ったことから、千葉県警などは同容疑者が顔の整形手術を受けるために建設会社で働いた後、さらに数十万円の資金を持って逃走しているとみており、行方を追っている。(2009年11月9日配信、年齢などは配信当時)
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