米国がF22の禁輸措置を継続しているもうひとつの理由は、中国に対する配慮だとされている。中国は過去10年で軍事支出を3倍近く増加させ、軍備増強と兵器の高度化を進める一方、2020年までに空母を建造する意思を示すなど、東アジアのミリタリーバランスを大きく変えようとしている。軍事専門家は、日本のF22導入は中国を強く刺激し、軍備拡張を加速させる可能性があると指摘している。イラクやアフガニスタンで兵力を展開中の米国にとって、中国の軍事的脅威はできるだけ抑えたいのが本音。北朝鮮問題でも中国の役割が重要なだけに、今後もF22の生産再開や輸出が実現することはなさそうだ。
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