F15は大出力のエンジン2基による推力を生かし、格闘戦で常に敵機を上回る機動性を発揮することを目指して設計された。そのため、機体に複雑な機構を採用せず、強い反りのある薄くて広い主翼と軽量化した単純な構造の機体で、あらゆる高度の格闘戦で優位に立てる運動性を実現している。先行して開発されたF111戦闘機が可変翼を採用、トラブルが多発したのとは対照的に、F15はシンプルさゆえに整備もしやすく、実戦向きの機種として長く主力機の座を占めることになった。また、油圧機構と電気式の制御機能を組み合わせた操縦装置は、コンピューターを使わないフライ・バイ・ワイヤ方式と言えるもので、パイロットの負担を大幅に軽減した。
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