
東京パラリンピック難民選手団のホストタウンとして登録している東京都文京区は3日、選手団とのオンライン交流会を開催した。区立小の子どもたち100人超が参加し、選手や難民の状況について学んだ。
交流会は、ビデオ会議システム「ズーム」を使い、国立競技場(新宿区)にいるパラリンピック難民選手団の団長を務めるイレアナ・ロドリゲスさんらと小学生の各家庭をつなぎ、約1時間半行われた。イレアナさんは難民としての境遇や自身が歩けなくなったときの思いなどを語り、「選手団は障害と難民という二つの困難に立ち向かってアスリートとして活躍している。みなさんの温かい応援メッセージをいただいて感謝の気持ちでいっぱいだ」と話した。
子どもたちは「難民選手団が金メダルを獲得したら国歌の代わりに何が流れるのか」「今までで一番の挫折は何か」など積極的に質問。小学5年生の田中沙英さんは、「難民について深く知れてよかった。いろんな人に伝えたい。自分だったら絶対にできないことをやり遂げている人たちがいてすごいと思った」と語った。
区では、姉妹都市であるドイツのカイザースラウテルン市が難民を受け入れていたことから、同市を通じた難民支援に取り組んできた。パラリンピック終了後も難民について区民の理解を促す事業などを継続する考えだ。