
2020年東京五輪・パラリンピックに向け、ギリシャのホストタウンに登録された愛知県稲沢市。18年7月には、姉妹都市で古代オリンピック発祥の地として知られる同国のオリンピア市から初めて、中学生のホームステイを受け入れた。在日ギリシャ大使館と連携し、歴代の五輪聖火トーチの展示会も企画するなど結び付きを強めている。
ホームステイの企画では、オリンピア市の中学生6人が市長らと共に稲沢市を訪問。市内の一般家庭でホームステイを体験したほか、中学校との交流会では、日本人の中学生から漢字の書き方や箸を使った遊びを教わったり、一緒に給食を食べたりして楽しんだ。
また同年8月には、ホストタウン事業への市民の認知度向上を狙い、市内の商業施設で歴代の聖火リレーで使われたトーチ合計36本を展示。借り受けに当たっては駐日ギリシャ大使館の協力を得た。市によると、9日間の展示で約1万人が訪れた。
オリンピア市はギリシャのペロポネソス半島にあり、古代オリンピックが行われていたことで有名。近代五輪でも、聖火の採火式は同市にあるヘラ神殿跡で行われる。稲沢市は1987年に姉妹都市連携を締結。それ以降、交流事業として長野大会、アテネ大会以降の夏季五輪のたびに同市の中学生がオリンピア市を訪問して聖火リレーに参加してきた。
同市秘書広報課の担当者は、今後について「大使館とも連携し、選手との交流も目指したい」と話した。
〔1200年を超える伝統を持つとされる「国府宮はだか祭り」が有名。尾張大国霊神社の厄落としの神事で、神男(しんおとこ)と呼ばれる1人の男性を囲み、裸の男たちが激しくもみ合う〕