
2020年東京五輪・パラリンピックに向け、リトアニアのホストタウンとなった愛知県豊橋市。05年の愛・地球博(愛知万博)のフレンドシップ事業をきっかけに官民交流が続いているが、18年10月には同国パラリンピック委員会と事前合宿に関する協定を締結。農業分野での連携も模索しており、交流の裾野が広がっている。
05年から続く同国との交流では、市民団体「リトアニア友の会豊橋」が駐日大使を招いて講演会を開くなどの活動を展開。佐原光一市長も同国を複数回訪問するなど意欲的に交流活動を進めている。こうした経緯もあり事前合宿の協定締結に至った。
農業分野に関しては、同国のグリチュナス農業副大臣が10月に市内のトマトの出荷施設や種苗の研究所を視察し、最新技術に触れた。農業企画課によると、リトアニア側は最新技術に強い関心を示し、20年に開催予定の農業関連イベントに豊橋市のブース設置を提案したという。市は今後、同国への出展も含めて具体的な交流事業を検討する方針だ。
合宿地の協定締結時には、16年のリオパラリンピックでゴールボールの金メダルを獲得した選手らが市内の小学校を訪問して児童らと交流。10月に開かれた「ええじゃないか豊橋まつり」では、リトアニアの紹介ブースを設けて、伝統料理の販売、観光パンフレットの配布といったPR活動などを実施。機運の盛り上げに力を入れている。
〔全国最大の「次郎柿」産地。ちくわも名物。手筒花火の発祥地で春~秋に各種イベント開催〕