
2020年東京五輪・パラリンピックに向け、フランスのホストタウンとなった金沢市。市民になじみの深い水泳、ウエートリフティング、トランポリンの三つの競技を軸に合宿誘致を進めている。市の担当者は「市民が何も知らない競技より親しみが持てるのではないか」と競技を絞った合宿誘致の狙いを語る。
昨年10月22日から11月1日まで、同国のオープンウオータースイミング代表の合宿を受け入れた。チームは滞在中に水泳を楽しむ子どもや学生競技者向けの講習会を開催したほか、地元水泳協会向けには、フランス代表指導者によるコーチングセミナーを実施。裾野の拡大だけでなく競技力の向上にも務めた。また、チームは加賀友禅の着付けや茶道、金箔(きんぱく)貼りなどを体験。地元の歴史文化を通じて交流した。

水泳の合宿が好評で、今年5月には同国のウエートリフティング連盟とも事前合宿で協定を締結。水泳チームも韓国で来年開催される世界水泳の事前合宿を計画する。担当者は世界大会直前の交流は難しいとしながらも、「大会後に寄ってもらって交流することができれば」と期待を語った。