自身も薬物依存から回復した岡崎重人施設長はミーティングについて「人に言いにくい秘密を言葉に出すことで心をオープンにする」「仲間の話に耳を傾けることが大事。感動、怒り、トラウマなどの経験を聞くことで見方が変わっていく」と語り、経験の共有が回復につながると強調した。
岡崎重人施設長と
ダルクのスタッフはほとんどが依存症からの回復者。自らの経験に基づいて入所者に寄り添う。毎日、食事を作って普通の生活を取り戻したり、スポーツやヨガなどを通じて薬物以外の楽しみや気晴らしの方法を身に付けたりする。また、地域の子どもたちに自身が覚せい剤を使っていた頃の経験を話すといった予防のための啓蒙(けいもう)活動にも力を入れている。
入所者は2年程度の間、寝起きを共にしながら薬物のない生活を送る。施設を出て社会復帰した後も依存症から回復した人たちと定期的に会うことで薬物をやめ続けるのが可能になるという。
入所者の一人は「今まではひとりぼっちだったが、薬が止まると一緒にやめていく仲間が増えた」「ここは一つの通過点。長くいてから外に出れば、なんとかやっていける」と語ってくれた。
ダルク訪問を終えた前園さんは「過ちを犯しても、もう一回チャンスがある環境、地域が理解して受け入れる環境を作らなくてはいけない。社会全体の問題もあり、すぐには変わっていかないだろうが、子どもには薬物を体験した人の話は響く。社会にとって大事だと思う」と語った。