スノーボード
ボードを利用してスロープを疾走する競技。1960年代に米国で本格的に始まり、その後、サーフィンやスケートボードの愛好者も取り込んで発展した。五輪では、1998年長野大会から採用された。男女ともパラレル大回転、ハーフパイプ、スノーボードクロス、ビッグエア、スロープスタイルの各種目が行われる。
【競技フォーマット】
▽パラレル大回転
高速ターンの技術が要求されるとともに、駆け引きも勝負を左右する種目。並行して設定されたコースを2人で同時に滑る。五輪種目となっていたパラレル回転は、平昌では実施種目から外れた。
予選は2回行われ、16人が決勝トーナメントへ進出し、ノックダウン方式で勝ち進む。
決勝トーナメントは1回戦、準々決勝、準決勝、決勝と勝ち上がり方式となり、準決勝の敗者は3位決定戦に進む。
▽スノーボードクロス
トリノ五輪から採用された。激しいウエーブ(起伏)やバンク(カーブ)のあるコースで、複数の選手が同時にスタートして速さを競う。スピードとターンの技術が要求される。「雪上のモトクロス」とも呼ばれ、追い抜きやクラッシュなども多い。
予選1回目で男子24位、女子12位までの選手のランクが決定し、2回目は滑らない。残りの選手は2回目を滑り、男子25位以下、女子13位以下のランクを決める。
決勝トーナメントは1回戦、準々決勝、準決勝、決勝と勝ち上がり方式となり(女子は準々決勝から)、1組6人までが一斉にスタートし、上位3人が次のラウンドへ進む。準決勝で4位以下の選手は7~12位決定戦を行う。
▽ハーフパイプ
雪面を半円状に掘り下げたコースの中で両側の壁を往復しながらジャンプ、回転などの演技を行い、採点による得点で争う。
演技中に行われる技の高さ、難易度、完成度の高さ、演技全体の技の多様性を含む全体的な印象が採点する。6人の審判が1人100点満点で採点し、最高点と最低点を除外した4人の平均点が得点となる。予選は2回、決勝は3回ずつ滑り、それぞれ最も高い得点が採用となる。予選の上位12人が決勝に進む。
ボードをつかむ長さ、見せ方なども細かく採点に反映され、横回転と縦回転が組み合わさったダブルコークが多く組み込まれ、3回転~4回転などの高回転スピン技も加わって高難度化が進んでいる。
▽スロープスタイル
ソチ五輪から採用された。形状の異なる複数のジャンプやレール、ボックス、テーブルなどレイアウトされたバラエティーに富んだコースからいくつかのアイテムを選択し、演技しながら滑走して得点で競う。全体の印象、高さ、難易度、完成度、多様性、流れなどの観点から採点し、順位を決定する。
前半はジブと呼ばれるレール状のアイテムなど、後半にはジャンプ台が設置されたコースを滑り、技や演技を競う。ハーフパイプと同様、6人の審判が1人100点満点で採点し、最高点と最低点を除外した4人の平均点が得点となる。予選は2回、決勝は3回ずつ滑り、それぞれ最も高い得点が採用となる。予選の上位12人が決勝に進む。
▽ビッグエア
斜度20度以上で、30~40メートルの長さがあるジャンプ台のような斜面を滑り降り、踏み切って空中でエアの技術を披露する。平昌五輪の新種目として採用された。平昌のジャンプ台は高さ33メートル。豪快で派手なエアがファンの目を楽しませそうだ。
予選は2回のうち高い得点が採用され、決勝は3回滑り高い方から2回の合計得点で順位を決める。それぞれ6人の審判が1人100点満点で採点し、最高点と最低点を除外した4人の平均点が得点となる。予選の上位12人が決勝に進む。【時事通信社】
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