フィギュアスケート
技術と芸術性を競う冬季競技の華。線で示された図形(フィギュア)を氷上に描写することが由来となり、フィギュアスケートと呼ばれるようになった。ジャンプの高難度化が進み、男子トップクラスの多くの選手は複数の4回転ジャンプを跳ぶ。女子では2002年に安藤美姫が主要競技会では世界で初めて4回転ジャンプ(サルコー)に成功。一方、伊藤みどり、浅田真央らは前を向いて踏み切るトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を最大の武器とした。
【採点方式】
国際スケート連盟は2004~05年シーズンから、6点満点で採点し順位点の少ない選手が上位となる従来方式に代わり、①ジャンプやスピン、スパイラル、ステップなど演技中の各要素 ②スケート技術や技のつなぎ、振り付けなどプログラム構成に関する5項目を審判がそれぞれ採点し、その合計で競う新採点方式を本格導入。02年ソルトレークシティー五輪で起きた不正採点問題の反省から、より公正で分かりやすい評価ができるようにと考案されたもので、五輪では06年トリノ五輪から採用された。
【競技フォーマット】
▽男子、女子
ショートプログラム(SP)とフリーの合計点で争う。SPの上位24人がフリーへ進む。演技時間はSPが2分50秒以内、フリーは男子が4分30秒±10秒、女子は4分±10秒。
SP、フリーとも得点は技術点、演技構成点、減点によって算出する。技術点は基礎点と出来栄え点(GOE)の2つの要素、演技構成点はスケート技術、要素のつなぎ、表現力、構成、音楽の解釈の5項目が評価される。転倒や演技中断、演技時間の過不足などは減点となる。
▽ペア
ショートプログラム(SP)とフリーの合計点で争う。SPの上位16組がフリーへ進む。演技時間はSPが2分50秒以内、フリーは4分30秒±10秒。
シングルの技術を基礎とし、男性が女性を頭の上に持ち上げるリフトや、男性が女性を投げ出すようにジャンプを行うスロージャンプなどが加わる。
▽アイスダンス
ショートダンス(SD)とフリーの合計点で争う。SDの上位20組がフリーへ進む。演技時間はSDが2分50秒±10秒、フリーは4分±10秒。
氷上の社交ダンスとも呼ばれる。1回転半以上のジャンプやリフトなどは禁止され、ステップの配点などに重点が置かれる。
▽団体
ソチ五輪から採用された。男子、女子、ペア、アイスダンスの4種目中3種目以上の出場枠を持つ国と地域の中で、国際スケート連盟の各種目ランキング合計上位10チームが出場する。
SP(アイスダンスはSD)を演技し、各種目に1位10点~10位1点が与えられ、4種目合計点の上位5チームがフリーに進む。フリーの得点も同様に1位10点~5位6点となる。【時事通信社】
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