〔NY石油〕WTI反発、72.53ドル(7日)
【ニューヨーク時事】7日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、需給引き締まり観測が強まる中を買われ、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物は前日清算値(終値に相当)比0.79ドル(1.10%)高の1バレル=72.53ドルだった。8月物は0.79ドル高の72.64ドル。
米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計は前週比50万バレル減と、市場予想(ロイター通信拡大調査)の100万バレル増に反して取り崩しとなった。これを受けて、需給が引き締まるとの見方が強まり、買いがやや優勢となった。
また、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が4日に行われた会合で、現在の協調減産の枠組みを2024年まで延長することで合意。さらにサウジアラビアが自主的な追加減産を表明したことも引き続き相場を支えた。
ただ、相場の上値は重かった。EIAの在庫統計でガソリン在庫が前週比270万バレル増と事前予想(同予想90万バレル増)を大幅に上回った。5月下旬のメモリアルデーを境に夏のドライブシーズンが始まったものの、ガソリン在庫のだぶつきに警戒感が一部で広がった。また、中国の5月貿易統計で輸出入が前年を下回ったことも、景気懸念につなあがり相場の上値を抑えた。
▽ガソリン=4営業日続伸。7月物の清算値は7.69セント高の1ガロン=264.12セント。
▽ヒーティングオイル=反発。7月物の清算値は3.40セント高の1ガロン=240.18セント。(2023/06/08-05:00)