図解
※記事などの内容は2019年8月28日掲載時のものです
九州北部地方に降った猛烈な雨は、太平洋高気圧の影響で停滞していた前線に湿った空気が次々に流れ込み、発達した雨雲が連なる「線状降水帯」が形成されたことが要因と考えられる。
27日夜に一時弱まった雨は28日明け方に再び強くなり、ほとんど同じ場所に強い雨雲がかかり続けた。通常であれば前線の移動とともに雨が降る領域も変化するが、当時は太平洋高気圧が勢力を盛り返していたため、前線が押しとどめられたとみられる。
非常に湿った空気は高気圧の周囲を回り込むように流入。26日に熱帯低気圧に変わった台風11号が持ち込んだ湿った空気も加わって、九州の西海上では積乱雲が発達し、線状降水帯となった。
こうした積乱雲が次々に流れ込んだことで、福岡、佐賀、長崎の各県を中心に大雨が降り続いた。長崎県平戸市では28日午前9時40分までの48時間雨量が502.0ミリ、佐賀市で午前7時40分までの同雨量が430.5ミリに上った。
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