図解
※記事などの内容は2019年8月13日掲載時のものです
超大型の台風10号は強い勢力で九州や四国に接近し、上陸して西日本を縦断する可能性が高まった。動きが遅いため、西・東日本では14日から16日にかけて大雨による土砂災害や河川の氾濫、浸水の危険が続く見込み。
気象庁の黒良龍太主任予報官は13日の記者会見で、「早め早めの避難が最も重要」と話した。逃げ遅れた場合でも崖から離れた部屋に移動したり、水位の上昇に備えて2階に上がったりした方が良いという。
お盆の帰省や旅行により、不慣れな土地で災害に遭うケースも考えられる。黒良主任予報官は「どんな危険があるかや避難所を確認しておき、危険な場所に近づかないでほしい」と述べた。
10号の動きが遅いのは、太平洋高気圧が上空で日本に張り出し、北上を阻む形となっているため。高気圧は徐々に東へ後退しており、10号はその縁に沿って西日本を縦断することになる。黒潮が流れる日本の南の海面水温が高いため、勢力が強まる見通しとなった。
超大型台風の上陸例は、2017年10月23日に21号が強い勢力で静岡県に上陸し、関東を縦断したことがある。日本付近に停滞した前線の影響もあり、総務省消防庁のまとめでは、茨城県から和歌山県までの6府県で計8人が死亡した。
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