図解
※記事などの内容は2019年5月26日掲載時のものです
北海道東部では26日、記録的な猛暑となった。気象庁によると、高気圧に覆われて朝から晴れ、日射が強かったのに加え、上空に異常な暖気が入ったのが要因。西から風が山地を越えて降下する際、空気が圧縮されて気温が上がる「乾いたフェーン現象」も起きたとみられる。
北海道上空約1500メートルの気温は20度超と、平年より約15度も高かった。東京大の中村尚教授は「真夏でも異常なレベルの暖気」と指摘。この暖気は中国大陸で強い日射により形成され、偏西風に運ばれて北海道上空に達したと説明した。
北海道佐呂間町で観測した39.5度は、2004年7月20日に観測された東京都心の統計史上最高気温と同じ。中村教授は「まさに異常」と繰り返した。
首都大東京の藤部文昭特任教授は「北海道では今月雨があまり降らず、地面が乾いていた影響もあったのではないか」と話した。地面が湿っていれば、水分の蒸発で気温の上昇が抑えられたはずという。
この暑さは全国的に27日も続く見込み。藤部特任教授は「熱中症の危険がかなり大きい」と注意を呼び掛けた。
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