図解
※記事などの内容は2018年10月18日掲載時のものです
全国各地で桜が季節外れの開花-。北海道から鹿児島にかけて39都道府県で、ソメイヨシノが開花していると、民間気象会社ウェザーニューズ(千葉市)が18日までに発表した。記録的な猛暑で弱った葉が、相次いだ大型台風による強風や塩害で落ちるなどし、花になる芽の成長を抑える植物ホルモンの働きが弱まったのが原因とみられるという。ただ、開花は非常に限定的で、来春の花見への影響はないとみられる。
同社によると、今月9日ごろから「春に咲くはずの桜が咲いている」という報告が届き始めた。同社が12日から14日にかけ緊急調査したところ、39都道府県から計354件の開花情報が寄せられた。関東南部や東海・近畿エリアが多く、内陸部もあった。
桜の名所づくりなどを進める「日本花の会」(東京都港区)によると、桜の花芽は7月ごろにできる。この際、付け根にある葉が、花芽の成長を抑制する植物ホルモン「アブシシン酸」を送り込むため、通常は秋に開花することはない。
しかし、今年は記録的な猛暑に加え、9月に相次ぎ上陸した台風21、24号による強風や塩害で葉が落ちたり枯れたりしたため、ホルモンの働きが弱まり、気温に反応して開花したとみられる。
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