図解
※記事などの内容は2020年3月12日掲載時のものです
インターネット交流サイト(SNS)を利用して昨年1年間に性犯罪などの被害者となった18歳未満の子どもが前年比271人増の2082人で最多となったことが12日、警察庁のまとめで分かった。
児童ポルノ被害に遭った子どもも同283人増の1559人で過去最高。同庁はSNSの運営事業者への働き掛けや、性被害防止のための広報啓発を強化している。
SNSでの被害者の最多は高校生で1044人(前年比53人増)だったが、スマートフォンの利用率が増えている中学生が847人(同223人増)と大幅に増加。小学生は72人(同17人増)だった。
事件の内訳は、みだらな性行為を禁じた青少年保護育成条例違反が最多の844人。一方、重大な犯罪に巻き込まれるケースもあり、強制性交等が49人、略取誘拐が46人、嘱託殺人未遂が1人だった。
被害の大半がスマートフォンを利用したもので、有害サイトの閲覧を制限するフィルタリングを利用していた割合は13.5%にとどまった。サイト別ではツイッターが最多の807人で、昨年末でサービスを停止した学生限定のSNS「ひま部」が307人、インスタグラムが120人、LINE(ライン)が81人と続いた。
一方、児童ポルノでは、裸などの画像を自ら撮影してメールなどで送る「自画撮り」の被害が584人で過去最多。被害者は中学生と高校生が約9割を占める一方、小学生も41人いた。
児童虐待件数と通告・保護した人数
児童虐待の被害者と加害者の関係
SNSなど交流サイトで被害に遭った子ども
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