図解
※記事などの内容は2019年9月6日掲載時のものです
横浜市神奈川区の京急線踏切で下り快特列車がトラックと衝突し、脱線した事故で、男性運転士(28)が現場手前に設置されている信号に従って直ちに非常ブレーキをかけていれば、列車が踏切前で停止できた可能性があることが6日、京浜急行電鉄への取材で分かった。
運転士は京急電鉄の聴取に対し、信号を見て非常ブレーキをかけたと説明しているが、列車は踏切で立ち往生していたトラックと衝突。8両編成のうち3両が脱線した。同社は運転士のブレーキ操作が適切だったか、車両の走行データなども踏まえて確認する。
神奈川県警は6日、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで、千葉県香取市にあるトラックの運送会社を家宅捜索した。
事故ではトラックの男性運転手(67)が死亡し、乗客や運転士ら計34人が負傷した。京急電鉄は同線横浜-京急川崎間の上下線で運転を見合わせている。脱線した列車を撤去するなど復旧工事を進めており、7日始発の運転再開を目指している。
同社によると、事故現場の踏切手前には信号が3カ所設置されている。踏切からの距離はそれぞれ10メートル、130メートル、340メートルで、警報が鳴った際に踏切内で車両が立ち往生するなどしていた場合、障害物検知装置のセンサーが反応し、各信号を点滅させて運転士へ知らせる仕組みとなっている。
同社は、340メートル手前の信号が点滅した場合、快特列車の運転士は踏切から600メートルの地点からでも視認できると説明している。快特は通常、時速120キロで走行しており、非常ブレーキをかけてから約600メートルの位置で停止できるという。
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