図解
※記事などの内容は2018年2月28日掲載時のものです
新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は28日、製造元の川崎重工業が台車枠の製造過程で底面を削り、鋼材の厚さが基準より薄くなっていたと発表した。JR西は、台車枠に別の部品を溶接する工程でひび割れが生じ、底面の一部が薄かったため強度が保てず、大きな亀裂に進展したとみている。
JR西が保有する川重製の台車のうち、100台で鋼材の厚さが基準未満のものが確認され、交換を進めている。川重によると、鋼材の厚さは製品の検査項目に含まれず、確認対象外だった。
JR西によると、台車枠の底面の厚さは7ミリ以上が基準だが、別の部品を溶接する部分は大きな隙間が生じないようにするために削られており、亀裂が見つかった台車では最も薄い部分が4.7ミリにとどまっていた。川重によると、社内規定では、台車枠の鋼材を削ってはいけないと定められていた。
JR西は2007~10年に川重から購入した他の303台を調査した。底面の厚さが基準未満だった台車が100台あり、超音波による検査で傷が見つかった10台のうち8台を交換。傷が無かった90台のうち4台も既に交換した。
残る88台は定期的に検査しながら走行を続けるが、新しい台車を製造し次第、順次交換する。一方、基準を満たしている203台は、傷があった12台のうち8台を交換。残る4台は検査しながら運行し、経過観察する。
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