図解
※記事などの内容は2018年7月6日掲載時のものです
アゼルバイジャンの首都バクーで開催している国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は6日、日本が推薦した国内最大の前方後円墳である仁徳天皇陵古墳(大山古墳)を含む「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)を世界文化遺産に登録すると決定した。文化庁が同日発表した。
同古墳群は、百舌鳥エリア(堺市)と古市エリア(大阪府羽曳野、藤井寺両市)に密集する古墳時代最盛期の4世紀後半から5世紀後半に築造された49基の古墳で構成。多様な大きさや墳形があり、墳墓によって権力を象徴する歴史的価値を有する。うち29基は天皇や皇族などを葬る陵墓などで、宮内庁が管理している。
文化庁によると、世界遺産委は決議で、「古墳時代の社会政治的構造、社会的階層差および高度に洗練された葬送体系を証明している」などとして顕著な普遍的価値を評価。同時に、都市部にあるため開発の圧力による影響への懸念も表明した。
国内の文化遺産は、昨年の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本両県)に続き19件目で、自然遺産を合わせると世界遺産は23件目。大阪府としては初めてとなる。
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