図解

【図解・社会】目黒女児虐待死をめぐる経緯(2019年10月)

目黒女児虐待死をめぐる経緯

父親に懲役13年=「虐待主導、身勝手極まりない」-5歳女児死亡・東京地裁

※記事などの内容は2019年10月15日掲載時のものです

 東京都目黒区で2018年、船戸結愛ちゃん=当時(5)=が虐待死した事件で、傷害と保護責任者遺棄致死などの罪に問われた父親の雄大被告(34)の裁判員裁判の判決が15日、東京地裁であった。守下実裁判長は「苛烈な虐待を主導し、身勝手極まりない」と指弾し、懲役13年(求刑懲役18年)を言い渡した。
 守下裁判長は、結愛ちゃんは母親優里被告(27)=懲役8年、控訴=の連れ子で、香川県から目黒区に転居した18年1月23日ごろから、雄大被告に食事制限をされ、「1カ月余りで体重の約25%が失われ、異常な痩せ方をした」と述べた。雄大被告については、2月24~26日ごろ、結愛ちゃんを風呂場で手加減なく多数回殴り、「27日には嘔吐(おうと)を把握し、生命の危険を認識した」と判断。弁護側の「死亡前日の3月1日に認識した」との主張を退けた。
 さらに「虐待発覚を恐れる保身から、医療措置を受けさせなかった」と非難。弁護側は類似事件の量刑傾向から、懲役9年が相当と訴えていたが、判決は「しつけからかけ離れ、言い付けを守らないなどと、感情任せに虐待した。児童虐待には従前に増して厳しい非難が妥当。先例に変容を与える」と結論付けた。
 判決によると、雄大被告は18年1月下旬から結愛ちゃんを栄養失調に陥らせ、2月下旬には風呂場で冷水を浴びせ顔を殴打。優里被告と共謀して医療措置を受けさせず、3月2日、肺炎を発症させるなどして死亡させた。両被告は事件後に離婚した。
 判決後に記者会見した裁判員の女性は「(自分も)母で、心が痛み動揺した」と公判を振り返り、類似事件の傾向を踏まえて量刑判断することに「葛藤があった」と明かした。 

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