図解
※記事などの内容は2017年2月16日掲載時のものです
東京電力は16日、炉心溶融(メルトダウン)を起こした福島第1原発2号機に自走式の調査用ロボットを投入したが、目標としていた原子炉中心の圧力容器下部にある作業用足場には到達できなかったと発表した。圧力容器を収めた格納容器の貫通部からロボットを進入させ、部品交換用のレールを走行して内部を撮影したが、動きが悪くなったため、レール上に残したまま作業を終了した。
圧力容器下部は1月下旬の調査で堆積物が見つかり、溶け落ちた核燃料(デブリ)の可能性が指摘されていた。ロボットで放射線量や温度を測定し、デブリかどうか特定できるかが焦点だった。目的の足場に到達できず、特定は困難になった。
東電によると、「サソリ」と呼ばれる調査ロボットは照明とカメラのほか、線量計と温度計を搭載。格納容器に投入後、足場の入り口手前約3メートルで毎時約210シーベルトの放射線量を測定した。人間が浴びると2分で死亡する高線量だった。東電は前回の調査で撮影した画像から、同じ場所の線量を過去最高の同650シーベルトと推定していた。
この場所の温度は16.5度で、格納容器内の他の場所と大きな違いはなかった。
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