図解
※記事などの内容は2017年3月23日掲載時のものです
昨年までの過去5年間に起きた交通事故で死傷した歩行者のうち、年齢別で小学1・2年に当たる7歳が最も多いことが23日、警察庁の分析で分かった。年齢が上がるにつれて歩行中の事故は減る一方で、自転車乗用中の事故が増え、16歳で最多となった。
警察庁は「7歳は新入学などで活動範囲が広がる時期で、16歳は高校通学での自転車利用が増えることが背景にある」とし、来月6日から始まる春の全国交通安全運動を前に分析結果を公表。ドライバーに対し「小学生は安全教育の途上にあり、一人歩きを見掛けたら一時停止や徐行したり、歩行者に道を譲ったりして守ってあげてほしい」などと呼び掛けている。
歩行中の死傷者数は5年間で29万人余りに上り、年齢ごとに年間平均を見ると、高齢者で最も多いのは65歳の923.0人だったが、子どもは6歳で1000人を突破。7歳で最多の1564.6人に達し、8歳が1208.8人と次いで多かった。
小学生の死傷者は全体の1割に当たる2万9317人で、1・2年生が半数を占めた。4~7月と10~11月の事故が目立ち、時間帯は登校時の午前7時台が3524人、下校時や友達と遊ぶ午後3~5時台が5791~4332人と多い。
横断歩道のない道路の横断中事故が4割と高く、法令違反別で見ると飛び出し事故が3割と突出した。小学生の全事故死者175人の7割は男児で、女児の2.2倍に上ることも分かった。
一方、自転車の死傷者数は9歳で歩行中を上回り、徐々に増加。16歳で最多の5638.2人に達し、学年別で高校1年が中学3年の3倍だった。登下校中に車と出合い頭に衝突するケースが多く、警察庁は「自転車も車と同じように一時停止の標識があれば安全確認してほしい」としている。
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