図解
※記事などの内容は2018年6月14日掲載時のものです
仮想通貨を「マイニング(採掘)」するためのプログラムを自分のサイトに埋め込み、閲覧者のパソコンを無断で採掘に使用したとして、神奈川、宮城など10県警は14日までに、不正指令電磁的記録作成などの疑いで会社役員ら10~40代の16人を摘発した。警察庁が同日、発表した。
採掘は、仮想通貨取引に関する計算作業に協力することで、新たな仮想通貨を得られる仕組み。採掘するためのプログラムは一般サイトでも利用されることがあるが、閲覧者から同意を得ていないケースについて、初めて摘発に踏み切った。
警察庁によると、このプログラムは、採掘のため必要とされる膨大な計算処理を分担して行うためのもの。摘発されたうち14人が使用していたのは「Coinhive(コインハイブ)」と呼ばれるプログラムで、採掘で得られた仮想通貨の3割を開発者が、7割をサイトに設置した人が得る仕組みになっている。
プログラムを埋め込まれたサイトの閲覧者は、気付かないうちにパソコンを採掘に使われ、想定外の電力消費や動作の遅延が起きる恐れがあるという。
一連の摘発で採掘されていた仮想通貨は「MONERO(モネロ)」「JSEcoin(ジェイエスイーコイン)」など4種類。
摘発された16人は10代1人、20代7人、30代4人、40代4人で、うち3人は逮捕された。一部には既に罰金10万円の略式命令が出された。
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