図解
※記事などの内容は2019年12月23日掲載時のものです
スポーツ庁は23日、小学5年と中学2年の2019年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)の結果を公表した。実施種目の成績を点数化した「体力合計点」は08年度の調査開始以降、女子が上昇傾向、男子も横ばい以上で推移してきたが、いずれも大幅に低下した。男子が顕著で、小5男子は過去最低、中2男子も過去5年で最低となった。
スポーツ庁は背景として、(1)授業以外の運動時間減(2)スマートフォンなどの使用時間増(3)小中男女の肥満増―などがあると指摘。運動習慣の確立とともに、運動時間を延ばす施策を推進する。
今年4~7月、全国の小5、中2のほぼ全員に当たる約201万人を調査。握力や50メートル走など8種目で調べた。体力合計点は、80点満点で小5男子が53.61点、小5女子が55.59点、中2男子は41.56点、中2女子は50.03点で、いずれも前年度を0.31~0.62点下回った。
走力が大きく低下し、持久走は中2男子(1500メートル)が前年度より6.31秒、女子(1000メートル)が3.02秒余計にかかった。50メートル走の平均タイムも小中男女で0.03~0.05秒落ちた。小5男子と中2男子は握力が過去最低、ボール投げも中2女子以外で最低となった。
一方、体育の授業を除く1週間の総運動時間が420分(1日平均1時間)以上の割合は小中男女で減少し、特に男子が顕著だった。男女とも平日1日当たりスマホを3時間以上視聴する層は、合計点が平均値より低かった。
同庁は「体育の質の向上とともに、地域でのスポーツ活動を充実させて体力の向上を図っていきたい」としている。
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