図解
※記事などの内容は2019年5月1日掲載時のものです
1989年1月以来、30年ぶりに皇居・宮殿で執り行われた「剣璽等承継の儀」と「即位後朝見の儀」。元号が改まった1日、新天皇陛下は晴れやかな表情で両儀式に臨み、即位を宣言された。
新陛下は午前9時50分すぎ、赤坂御所の正門から車で皇居へ出発。にこやかな表情で沿道に集まった人々に後部座席から手を振り、歓声に応えた。
前日に「退位礼正殿の儀」が行われたのと同じ宮殿・松の間に入ったのは同10時半。新陛下はえんび服に白のちょうネクタイ、「大勲位菊花章頸飾(けいしょく)」などの勲章を着け、中央の壇上に立った。皇位継承権を持つ成年皇族である秋篠宮さま、常陸宮さまも勲章姿で左右に並んだ。
剣璽と国璽、御璽を恭しくささげ持った侍従らが別の扉から入室。目前にしつらえられた台の上に置かれると、新陛下は真剣な表情でわずかにうなずいた。同35分、新陛下は剣璽などを持った侍従らと共に退出した。
続いて、同11時12分から即位後朝見の儀が行われた。新陛下は新皇后の雅子さまと共に松の間に入り、安倍晋三首相ら292人の国民代表の前へ。加地正人・新侍従次長が紫のふくさから差し出した原稿を開き、皇位を継承したことを宣言した。
新陛下ははっきりと響く声で即位後初のお言葉をよどみなく読み上げた。傍らの雅子さまは、きらきらと輝くティアラを着けたローブデコルテ姿で、新陛下を見守った。
安倍首相が国民代表の辞を述べ、新両陛下と皇族方が退出した後、同20分に扉が閉じられた。新陛下はその後、継承した剣璽と共に車で赤坂御所へ。二つの重要儀式が無事終わり、新天皇としての歩みが始まった。
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