図解
※記事などの内容は2019年2月23日掲載時のものです
皇太子さまは即位前に臨む最後の誕生日会見で、常に国民の幸せを願い続けてきた天皇、皇后両陛下への感謝を何度も口にされた。31年で幕を閉じる平成については、日本人の国際的活躍や価値観の多様化に触れながら、自身の考えを述べた。
両陛下への思いについて問われた皇太子さまは、「これまでの歩みに思いを致す度(たび)に、深い感謝と敬意の念を覚えております」と述懐。「両陛下のお手許(もと)で慈しみを受けながらお育ていただき、音楽やスポーツの楽しみを教えていただいた」と振り返り、「今後とも末永くお健やかにお過ごしいただけますよう、心よりお祈り申し上げます」と述べた。
陛下の退位については、「そのようなお考えに至られた背景については、十分にお察し申し上げます」と気遣い、「陛下のお考えを真摯(しんし)に受け止めるとともに常に心にとどめ、これからの務めを果たしていく」と語った。
平成はどのような時代だったかの質問では、学術やスポーツ、文化の分野で日本人が国際的評価を受ける場面が増え、若者の活躍も目立ったと分析。人々の生活様式や価値観が多様化したことにも触れ、「今後は、この多様性を、各々(おのおの)が寛容の精神をもって受け入れ、さらに発展させていくことが大切」と強調した。
一方、平成は数多くの自然災害に見舞われた時代でもあり、両陛下はそのたびに現地に向かって被災者に寄り添ってきたと指摘。「両陛下が、国民と共にありたいと常に願われ、そのお気持ちを体現してこられたことが、私の心に深く残るものと思います」と語った。
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