図解
※記事などの内容は2018年12月19日掲載時のものです
宮内庁は19日、皇太子さまの新天皇即位に伴う皇室行事「大嘗祭」を行う大嘗宮の規模を、前回の8割弱に縮小すると発表した。同日、大礼委員会の第3回会合を開き決定した。来年5月から皇居・東御苑の敷地を造成し、7月に着工、10月末の完成を見込む。
同庁によると、前回の平成の大嘗宮は、区画が東西95.4メートル、南北99メートルで、30余りの建物が建つ敷地の面積は8473平方メートル。今回は東西89.7メートル、南北88.15メートルで、同6510平方メートルとする。参列する男性皇族が前回の6人から2人に減ることに伴い、男性皇族が使う建物「小忌幄舎(おみのあくしゃ)」の規模を前回の約4割にする。女性皇族が使う「殿外(でんがい)小忌幄舎」の規模も約75%にする。
神前に供える食事を調理する「膳屋(かしわや)」と新穀を保管する「斎庫(さいこ)」は木造からプレハブにする。招待者数が約700人と減るのに伴い、参列者用の「幄舎」も縮小する。
主要三殿の「悠紀(ゆき)殿」「主基(すき)殿」「廻立(かいりゅう)殿」の屋根材をかやぶきから板ぶきにし、できる限り建材を再利用する。
今回の大嘗祭は来年11月14、15日、皇居・東御苑で行われる。今回設営する大嘗宮も、平成の時に準拠した上で、皇族数や参列者数の減少、建材費や工事の人件費高騰に伴い見直しを行った。即位の礼や大嘗祭では一部皇族が装束を再利用する。
大嘗祭は天皇が一世に一度行う重要な皇位継承儀式とされ、来年の大嘗祭も前回と同様、公費から支出されることが決まっている。平成の大嘗宮の建設費は約14億5000万円。これを含めた大嘗祭関連費は約22億5000万円だった。
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