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※記事などの内容は2016年11月30日掲載時のものです
国際純正・応用化学連合(IUPAC)は30日、理化学研究所などのチームが世界で初めて合成した原子番号113番元素の名称が、理研の提案通り「ニホニウム(nihonium)」に正式決定したと発表した。元素記号は「Nh」。日本発の元素が初めて周期表に記載されることになる。
IUPACは昨年末、日本の命名権を認め、研究チームを率いる理研の森田浩介グループディレクター(九州大教授兼任)らが元素名「ニホニウム」と元素記号「Nh」を提案。約5カ月間の意見公募とIUPACでの審議を経て、提案通り認められた。
森田さんらは2003年から、亜鉛(原子番号30)の原子核を、ビスマス(同83)の標的に加速器を使って衝突させ、融合させる実験を繰り返し、12年までに計3回、113番元素の合成に成功。ロシアと米国の共同研究チームも成功したと主張したが、理研などのチームは合成した113番元素が既に知られている別の元素に崩壊していく過程も完全に示し、日本に命名権が認められた。
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