図解
※記事などの内容は2016年6月9日掲載時のものです
113番元素「ニホニウム」の合成に成功した理化学研究所の森田浩介グループディレクター(九州大教授兼任)は9日の記者会見で、次の目標として119番、120番元素の合成を挙げた。森田さんは「119番は周期表の新しい『周期』に入り、まったく未知の領域。誰よりも早く見つけたいという猛烈なドキドキ感がある」と意欲を示す。一方で「118番までと、119番以降の難しさには断絶がある」と述べ、さらなる技術開発の必要性を訴えた。
元素の化学的な性質は原子核に含まれる陽子の数で決まり、原子番号は陽子数を表している。113番のニホニウムはビスマス(原子番号=陽子数83)の標的に、加速した亜鉛(30)のビームを何百兆回も衝突させた結果、ごくわずかな確率で合成された3個を確認した。陽子数は83足す30で113になる。
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