図解
※記事などの内容は2016年12月8日掲載時のものです
基地の騒音をめぐる訴訟は厚木のほか横田(東京都)、小松(石川県)、岩国(山口県)、嘉手納(沖縄県)、普天間(同)各基地について係争中だ。行政訴訟でも審理された第4次厚木訴訟以外は民事訴訟での請求だけで、いずれも米軍機や自衛隊機の飛行差し止めは、「民事訴訟では不適切」などとして退けられている。
米軍再編で空母艦載機が厚木基地から移転予定の岩国基地では、移転や米軍機と自衛隊機の飛行差し止めなどを求め、周辺住民約650人が2009年に初めて提訴。山口地裁岩国支部は15年、過去分の賠償約5億5800万円を命じたが差し止めは認めず、住民と国の双方が控訴した。
米軍嘉手納基地の第3次訴訟は、原告が騒音訴訟としては最大規模の約2万2000人に上る。那覇地裁沖縄支部で今年8月に結審し、判決日はまだ指定されていない。
航空自衛隊小松基地をめぐっては、第5、6次訴訟が金沢地裁で係争中。約2200人が自衛隊機と米軍機の飛行差し止めなどを求めている。
6基地の訴訟で国が支払った賠償金は、第4次厚木の分を含めて総額321億円(遅延損害金含む)。各地の原告団は08年に連絡会議を結成し、連携して政府への要請などを行っている。
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