図解
※記事などの内容は2013年5月27日掲載時のものです
東京電力福島第1原発事故で、全域が立ち入り禁止の警戒区域とされた福島県双葉町が28日午前0時、放射線量に応じて2区域に再編される。これで第1原発の半径20キロ圏内に設定されていた警戒区域は全てなくなるが、放射線量が高い地域は帰還困難区域として原則立ち入り禁止が続く。
避難指示区域が設定された11市町村のうち、再編が終わっていないのは計画的避難区域が残る川俣町だけになった。
第1原発5、6号機がある双葉町は、再編で全住民約6500人の96%が住んでいた地域を帰還困難区域、残りを避難指示解除準備区域とした。県警は警戒区域の境界付近に設けていた検問を撤収。代わりに政府が立ち入り制限や防犯などのためバリケードを設けた。
原発20キロ圏に掛かる9市町村の避難区域の住民は約7万6000人で、このうち比較的放射線量が低い居住制限区域と解除準備区域は計約5万1000人。両区域とも宿泊はできないが、住民は日中なら自由に出入りできる。
一方、事故前に約2万5000人が住んでいた帰還困難区域は、原則立ち入り禁止。3区域とも除染やインフラ復旧のめどが立っておらず、住民の帰還時期は見通せていない。
警戒区域は2011年4月に設定されたが、住民や事業者の立ち入りができず、復旧作業や除染などが手付かずになっていたため、政府は昨年4月から再編を順次進めていた。
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